破産とは

会社の破産とは、債務超過や資金繰りの悪化によって従業員、取引会社、銀行への返済等の負債の支払いができなくなった場合、倒産となり保有している資産によって負債の支払いを行う。

会社が破産すると会社の資産はすべて失われ、法人格は消滅する。
個人の自己破産の場合は、税金を抜かした負債を無くす事が出来るメリットがある。
破産後の生活を立て直すため、99万円以内の現金、20万以下の資産等の財産の一部を保有する自由財産制度や免責制度などが設けられている。しかし会社の破産の場合は、法人格が消滅するために自由財産は認められていない。

 

会社破産の手続き

会社の破産手続きは、弁護士に破産申立ての依頼を行い裁判所申立ての申請を行う。
その後裁判所によって選任された破産管財人は会社の資産をすべて現金化して、債権者に分配する。
法人格が消滅するため、従業員は全員解雇される。解雇に伴って、未払いの賃金や退職金が発生するケースも多い。

会社が破産すると、経営者が銀行から借入がある場合に、経営者が連帯保証人になっているケースがほとんどであり
破産した会社から給料を貰う事が出来なくなり、負債の返済が困難になり、自己破産を申請してしまう事になる。

弁護士は自己破産を勧めるケースが多いですが、自己破産をしなくても本当は債務整理が出来るのですが
経営者の9割が知らないので自己破産をして債務を無くすがチャンスも無くしてしまうのです。

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破産手続開始の申立て

〇依頼弁護士と事前打ち合わせ
破産申立のタイミングや申立後の段取りについて打合せをします。

〇弁護士の受任通知の発送
金融機関,取引先等に,弁護士が破産手続の委任を受けた事で今後の連絡は全て法律事務所になることの通知書が送付されます。
以後,一切の債務の弁済を停止します。手形・小切手の支払いも中止します。
法律事務所が債権や不動産に関する一切の窓口になる事で,債権者から経営者に対する一切の取立や催促もなくなります。

〇破産申立
弁護士が破産手続開始申立書を作成し,地方裁判所に提出します。
裁判所は書類をチェックし,破産管財人の候補者を探します。
会社破産(法人)申立てに必要な記入書類は以下の通りです。

破産手続開始申立書
債権者一覧表
債務者一覧表
委任状
資産目録
代表者の陳述書(報告書)
破産申立についての取締役会議事録又は取締役の同意書

代表者の陳述書が一番大変になり、依頼した弁護士が指定された書式に
作成していきます。

〇破産手続開始決定
裁判所は依頼弁護士が提出した書類をチェックし、早急に破産手続開始決定が確定します。
破産手続開始決定と同時に裁判所は破産管財人を選任します。

破産手続開始決定があると,破産会社の一切の財産は破産管財人が管理することになります。
破産管財人はいわば破産会社の代表になります。経営者は破産手続開始決定によって代表取締役としての地位を喪失します。

 

〇破産管財人と面談
旧経営者は破産管財人の事務所に呼ばれ,破産会社の財産等について説明をすることになります。
破産手続申立の依頼を受けた弁護士も同席します。

旧経営者の郵便は家族の郵便物を含めて管財人に配送され開封されて内容を確認されてから、管財人から郵送されてきます。

破産管財人との面談は数回行われ金銭の流れを確認されます。
破産会社の資産を売却するなどして売却金や清算金は全て破産財団に入金されます。

賃貸借契約,請負契約,売買契約などの契約関係を整理するとともに,届出のあった債権の調査を行い
敷金、保証金、保険解約の返金等の金銭は全て破産財団に入金されます。

破産申立て以前の出金は全て調査されて、不当な金銭の流れの場合は否認権を行使して破産財団に返却を求められます。
否認権とは,破産手続開始前になされた破産者の行為またはこれと同視できる第三者の行為の効力を否定して破産財団
の回復を図る形成権たる破産管財人の権能のことをいいます。

 

〇第1回債権者集会
裁判所で債権者集会が開かれます。破産手続開始決定から3か月程度で開かれます。
裁判官、書記官、破産管財人、旧経営者、破産手続申立の依頼を受けた弁護士が出席します。
開催通知を受領した債権者も出席が認められるています。

債権者集会では裁判官が入廷して、黙礼して破産管財人から管財業務の状況が報告されます。
裁判官の指示で管財人が報告するだけで、依頼された弁護士、旧経営者は話すことは一切ありません。
最後に、参加している債権者へ意見の有無の確認後に次回の債権者集会の日程が確定します。
時間にして30分前後の時間で閉廷します。

〇第2回以降の債権者集会
破産管財人は財産の換価及び破産財団の入金金額管理,法律関係の整理,債権の調査などの、
旧経営者の責任問題等の業務を全て終了していれば,債権者集会は終了ですが
完了していない場合は数回の債権者集会が指定され破産管財人の業務が完了するまで,債権者集会が開催されます。

〇配当手続
破産管財人が財産の換価などの業務を全て完了したら,配当手続は破産管財人が全て行いますので、破産財団に入金されている金銭は管財人が債権者より優先して報酬を得ることが出来ます。破産財団の残った金銭を債権者に配当します。

配当できるだけの財産が集まらなかった場合,配当手続をせずに破産手続が終了します。
破産管財人の報酬(通常は最低20万円)租税債権など一般の債権に優先するので配当できる資産が残らない場合です。

〇旧経営者の免責決定
旧経営者も自己破産手続をしている場合,配当手続が完了した後または破産手続が異時廃止で終了時点で免責決定が通知されます。
免責決定が確定すると,旧経営者の債務は税金を除き消滅します。

〇弁護士費用
破産手続の弁護士費用は,弁護士事務所によって変動しますが、相場は200~300万円になり、
裁判所費用は高額になりませんが、予納金は少額管財事件以外は負債額に変動します。
東京地裁における「通常の管財事件」の引継予納金の目安は以下のとおりです。あくまでも目安であって、会社の状況、事務処理量によって金額は異なります。

債務総額     予納金
~5,000万円    70万円
5000万~1億     100万円
1億~5億                200万円
5億~10億              300万円
10億~50億            400万円
50億~100億          500万円
100億~                  700万円

 

住まいと家族

〇自宅不動産
経営者が賃貸住宅であれば一切関係ありませんが、自宅を所有している場合は競売によって売却されます。住宅ローンがある場合は売却額から残債を差引いた額は破産財団に入金されます。任意売却の場合も同様に破産財団に入金されます。
競売の場合は旧経営者以外の親族、知人に落札して貰えば住む事は可能ですし、任意売却の時もリースバックの契約を事前にしていれば住み続ける事も可能ですし買戻す事も可能になります。
管財人によっては任意売却を認めず、競売での売却を進める管財人もいますので、全てが管財人の判断で決められてしまいます。

不動産の生前贈与を行う場合には、一定金額まで贈与税が非課税となる相続時精算課税制度を活用することも選択肢の中に入れて、検討することをおすすめします。

夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除とは、婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例のことをいいます。

旧経営者は、自宅を保有している場合はで、奥様と婚姻20年を超えていれば、自宅は奥様に贈与しておいた方が賢いやり方だと思います。
ただし、結婚生活が順調な場合が望ましいですが、土地建物の所有権が奥様の持ち分を80%を超えている場合は、競売の場合でも20%の持ち分を競売で落札する方は少ないと思います。

競売で自宅を売却された時は、早めに退去しなくてはいけないのですが、賃貸住宅を改めて借りる場合でも、免責の許可が出るまでは破産者ですので賃貸住宅を借りられないケースもあります。奥様か親、子供の名義で借りるしかありません。

〇自己破産と家族について
旧経営者が破産をすると、会社名義の通帳、旧経営者個人の通帳、カードなど全て管財人に提出しますが、奥様や子供の通帳は一切関係がありません。
経営者が自己破産した時に離婚した方が良いとか聞かれますが、婚姻関係では関係してきませんので、円満夫婦の場合は離婚は関係ありません。
旧経営者の奥様が会社の債務の連帯保証人になっている場合は除きます

〇自己破産の個人信用情報について
自己破産をした場合は免責から5年間程度はクレジットカードは作れないですし、銀行からの融資も免責から10年間の借入は
難しいのが現状です。
事業を改めて行うにはマイナスからのスタートになってしまいます。
自分の信用情報は
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
日本信用情報機構(JICC)
指定信用情報機関の(CIC)
でインターネットで確認する事もできます